移転準備は期間が2週間ほどしかなく
てんてこまいになっていました。
常に走りっぱなしで
ガソリンを三日おきに入れる毎日。
OPEN前日
ようやく一段落ついて気が緩んだのか
体調を崩しました。
「季節の変わり目」というのも
手伝ったのかもしれません。
その夜、まだ所々に未完の部分を残しつつも
一応は完成した店内を眺めながら
お気に入りの JAZZ を流しました。
その時、妙に音楽が染みたのを覚えています。
ああ 音楽が染みるというのは
こういうのを言うんだ。
熱い風呂と同じくらい
それは疲れた体を癒してくれました。
あれから昨日で1年。
閉店後、あの時と同じ JAZZ を流しながら
暖かいコーヒーを飲んでみました。
とは言っても
いつも聞いている JAZZ に
いつも飲んでいるコーヒー。
1年365日なんて所詮
人間が決めたサイクルなのに
いつもより
音楽が染みるのはなぜだろう。
いつもより
コーヒーが美味しいのはなぜだろう。
来年も、5年後も、10年後も
それからずっと先も
ずっとこの謎を楽しみたい。
そう思いました。