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無意識の領域

 

何の効果もないただの錠剤でも
薬だと思って服用すると症状が回復する。

 

「プラシーボ効果」もしくは
「偽薬効果」と言われる心理作用です。

 

この効果を使って
ノンアルビールをビールだと思って
ガブ飲みしたならば

 

体が「酒」と誤認している以上
肝臓に負担がかかるんでしょうか。

 

福井の整体院
『からだ整え処 癒庵』院長の近間です。

 

人間の体って案外曖昧なもので

 

「思い込み」や「先入観」によって
体の受け入れ態勢が変わるようです。

 

それは「偽薬」に限ってのことではなくて

 

オシャレな美容師さんだから
良い感じに仕上げてくれそう。とか

 

インド人が厨房にいるから
ここのカレーは美味そう。とか

 

顔に傷が入っているから
この武術家は強そう。
デカい熊とか倒してそうとか。

 

そういう思い込みから
スタートを切った場合

 

実際に印象が1.5倍くらい
増し増しになったりします。

 

特にサービス業では
これが如実に現れるようで

 

風貌や年齢、肩書きなどに

 

そのサービスへの満足度が
大きく影響されるんですね。

 

整体院で例えるならば

 

まったく同レベルの技術を持った
2人の整体師がいたとして

 

一方は
髭を蓄えた風貌で見た目50~60代の
一見、年期入ってます風。
肩書き・・◯◯療術会 院長
施術料・・30,000円

 

一方は
見た目20代そこそこの
一見、駆け出し風。
肩書き・・特に無し
施術料・・2,980円

 

前者の方がめっちゃ腕良さそうで
めっちゃ効果ありそうな感じがしますよね。

 

実際、その「感じがする」が理屈を超えて
本当に効果に現れたりするんです。

 

 

面白いのはそれが
「幼い子供になるとまた違ってくる」ということ。

 

どんなに凄みのある風貌で
どんなにかしこまった肩書きの
どんなに高額な施術料だったとしても

 

幼子には、それが「=良い」という
経験による先入観がそもそも無いため
全く関係ないんですね。

 

知らないオンサンに
ゴチャゴチャ体を触られるより

 

母親に手を当ててさすってもらうほうが
よっぽど安心して緊張が抜けたりして

 

「痛いの痛いの飛んでいけ」
みたいな、非科学的な魔法の言葉が
本当に効いてしまうことがあったりする。

 

となると
この不思議な心理作用の正体とは

 

受け手の相手に対する「信頼感」
その信頼感による「安心感」となります。

 

偽薬だって
医学知識が無いと認識している
家族や友人に手渡されるのと

 

病院でお医者さんに処方されるのでは
きっと効き目は違うでしょう。

 

サービス業は

 

特に我々のような
直接体を触らせてもらう職種は

 

まず
「信頼してもらうこと」
「安心してもらうこと」

 

を第一に考えなければいけなくて

 

そのためには
最低限の身なりや、店内の清潔感。
説明の仕方や、言葉のチョイスが欠かせなくて

 

それこそ、プラスaとして
肩書きもあれば尚良しで

 

そんな安心できる土台を作れて初めて
心身ともに脱力できて、深い呼吸ができて
施術がスンナリ入るんです。

 

そうやって「無意識の領域」から調整して
効果が1.5倍でも増し増しになるのなら

 

それは「ハッタリ」や「演出」という枠を超えた
一つの「技術」と言えるのかもしれません。

 

僕はまだまだまだまだ
未熟ですけどね。

 

精進したいと思います。

 

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